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鎌倉・由比ヶ浜の『みんなの駄菓子屋』なみへい。


by taiyaki-namihei

今年のクリスマスの思い出

いらっしゃい!

鎌倉 たい焼き なみへい 濱田紳吾です。

一年とは本当に早いですね。

今年の元旦、こんなに忙しくなるとは思ってもいませんでした。

今年はクリスマスとも無縁かと思っていた昨日。


高校時代の親友と、同郷の飲食仲間からお花が。


今年のクリスマスの思い出_a0145471_20481484.jpg





嬉しかったと同時に、びっくり。


オープンは大晦日・・・。


間違えたか!?


お礼の電話と一緒に恐る恐る尋ねてみた。


すると。

「わかってたけど、一番に届けたくて!」

と。



嬉しいじゃないですか!!



そんなサプライズプレゼント。



きっとこのクリスマスプレゼントは一生の思い出でしょう。


ありがとう!たくちゃん、森田!


☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★

今年のクリスマスは大変でした。

人生で間違いなく一番大変なクリスマス。

昼間はお店の工事の仕上げに立ちあい、

ずっと張り付いていたし、

夜は、昨日の日記にも書いたように、

たい焼き生地のレシピ再開発のため、

一晩中、自宅のガス台の前でたい焼きを焼いていた。


今年のクリスマスの思い出_a0145471_20563416.jpg




僕は自宅での作業系BGMは、インターネットラジオの

「オッターヴァ」と決めている。

http://ottava.jp/index.html

「オッターバヴァ」は、クラシック専門局。

たい焼きを焼きながら、

何度「くるみ割り人形」を聞いたことだろう。

なんともシュールな聖夜だった。


写真手前に見えるのは、作業を終えたときに

一服するための、お気に入りの野田琺瑯ポット。

実際昨日も、納得いく試作品が完成し、

これで一服できたのだが、

昨日の今頃は、まだ焦っていた。

詳しくは昨日の日記を読んでくれればと思うが。

それ以外にも実は、粉に限らず、

ここ鎌倉での商品開発は、予想よりはるかに大変だった。

東京の修行時代、僕はある意味、

いづれも名店と呼ばれる場所にいたので、

仕入れの業者さんとのやりとりも

苦労を知らなかったのだが、

ひとつに、僕が新規参入ということもあるのかもしれないが、

鎌倉は観光地ゆえ、配達の車が渋滞するという理由で、

当然と思っていた材料の調達を思いがけず断られたりして、

思いのほか大変だった。





僕は本当はもっともっと小麦にこだわりたかった。

たとえば僕は、せっかく鎌倉でたい焼きを焼くのだから、

平塚などで採れる湘南小麦を使ってみたかった。

現在、量は少ないものの、4種類程度の小麦が栽培されており、

その中に、香ばしい香りを放つ品種のものがあるので、

開発当初、早速問屋に問い合わせたのだが、

まず、『鎌倉ですか・・・。ちょっと遠いですね。』

と、断られてしまったし、

今年8月、湘南小麦を愛用されていた

パンの巨匠、高橋幸夫シェフがお亡くなりになって以来、

収穫高が激減したとのこと。

戦前、1000トン作られていた湘南小麦の歴史が、

風前のともし火というのは、なんともさびしいので、

僕もぜひ、たい焼きで湘南小麦の魅力を引き出すお手伝いをして、

地元の人をはじめとして、湘南小麦のことを知っていただきたかったのになぁ。



小麦は本当に面白い。


たとえば、僕は九州出身の人間だが、

九州で採れる小麦は不思議と甘い。

亡くなった高橋シェフも、北海道の小麦畑を見て、

パンの仕事をやっていこうと決意されたことを知っているが、

僕もほぼ日本最北の

北見に近い、くんぬっぷという町で、

無施肥・無農薬で小麦を栽培されている農家の方を

訪ねたことがある。


日本の食の未来を思い、大切そうに小麦の種を増やしていく、

という話を聞いて、ものすごく感動した。

そして、こういう生産者がいらっしゃるのだから、

僕も真剣にいいお菓子を作らなくては、と

大変奮起した。



そして今日に至っている。


そういった生産者の方からお預かりしているエネルギーを

100%商品化できていないが、

消費者であるお客様と、

生産者の方とをつなぐ表現者として、

日々、食材を見つめなおしていこうと思う。
# by taiyaki-namihei | 2009-12-26 21:31 | Comments(5)

なみへい、おおいに悩む

らっしゃい!

鎌倉 たい焼き なみへい 濱田紳吾です。



こんな時間に、たい焼きを食べ過ぎてるのは、

日本中でも僕だけでしょう。



なぜ食べ過ぎかというと。


実は、ここにきて、たい焼き生地の試作を

しなおさなくてはいけない事態が。


理由は。


今年は、



国産小麦の大凶作。




僕は仮にも天然酵母のパンと

フランス菓子の修行をした上で、

あえてたい焼き職人の道を選んだ。



パン職人は、誰よりも小麦の特性を知ってなきゃいけないし、

洋菓子職人、つまりパティシエとは、

「粉を扱う人」という意味。

そんな僕が自分のたい焼きを立ち上げるのだから、

数種類のうまい粉をブレンドして、

老若男女、あつあつも、少し冷めるも、

旨いたい焼き生地を開発して、


「私はここの生地が好きなのよね!」

と言っていただけるくらいのものを・・。

と、かねてより用意していた粉のレシピがあった。



が。



今週になって、そのうまみの鍵を握る粉が、

来年の収穫期まで手に入らないことがわかった。


つまり、売り切れ。

その粉は、うまみが強いことから、高級なうどん店などで、

使われており、老舗店などが買い占めてしまったようだ。

僕のような新規参入店はあえなく断られてしまった。



悲しい。。



そんなことは言ってられないので、

手に入る一番良質な粉を試して、作り続けていた。

そして、なんとか、オープンに間に合うように、

今、レシピを配合し終えたところ。

明日の朝一番で、その粉を発注しようと思っている。



たい焼き屋で、粉のことでここまで悩んでいるのは僕くらいだろう、


なぜなら、大半のたい焼き屋が、現在、

すでに配合済みのミックス粉を使っているのが実情だ。


ミックス粉は、職人でなくても焼きあがる手軽な粉ではあるが、

さっくり感を出すためのショートニング、保湿目的の不要な脂分、

生地を持ち上げるためのベーキングパウダー、

そして、結構な量の乳化材、さらに正体不明の化学物質が入っている。


そして、さらに悲しいのは、そんなことを知らないで、

たい焼き界の多くの人間が、たい焼きを焼いている、ということだ。

僕もいろんな店や業者に聞いてみた。

「これはなにが入っているんですか?」と。

すると、企業秘密といって答えが無いことも多い。


たとえば、粉の銘柄などを秘密とするのは、よいと思うが、

食の安全性が問われている時代、

お客様に中身が答えられない、あるいは、

作り手が中身を把握していないということは、

僕は許されないと思う。

実は、僕自身、軽度ではあるが、

食物アレルギー持ちだ。


だから、素材の違いは、すごく敏感に感じてしまったりする。

以前は、自由に食べれなくて、不便だな、厄介だな、と思ったりもした。

なんせ、菓子職人なのに、試食できなかったりするわけだから。

しかし、いろいろ原因を調べていくと、僕の場合、

食品そのもののアレルギーでなく、ポストハーベストや、添加物に反応して、

アレルギーが出ていることがわかった。

自分自身が、バロメータになれる、

安全なお菓子の開発こそ、僕の天職かもしれない、

と、前向きな思いになった。

だから、ストレートな味の探求に僕はとても貪欲だ。


農作物の状況は予告無く変化する。

来年の作物の状況は、当然今年と違う。

変化を恐れず、
常に商品開発に精進していきたい。
# by taiyaki-namihei | 2009-12-26 02:30 | なみへいについて | Comments(0)

なみへい、お店の小物たち

いらっしゃい!

鎌倉 たい焼き なみへい 濱田紳吾です。

今日はクリスマス・イブ。

この日になると、パティシエ修行時代の思い出が・・・。

仮眠を2時間くらいして、働きづめのラボ生活。

何千台もクリスマスケーキを作ったりもしました。

日本中のみんながお菓子に注目してくれる、

ひとつのケーキを分け合う、

そんな日本のクリスマスは、

ほのぼのしていて、いいものですね。




我が家にもサンタさんが。

なみへい、お店の小物たち_a0145471_2364290.jpg







明日には、なみへい店内も完成します。

急ピッチの作業も、どんどんこなしてくださった、

現場のみなさま、本当にありがとうございます。


明日には家具など出揃います。


店内の家具や調度品・インテリアのコンセプト。


それは、

たい焼きが誕生した大正ロマンの頃から、

成長し続けた昭和にかけての古きよき昔懐かしさ。


せっかく、たい焼き100周年の

記念すべき年にオープンするのですから。



そして・・・せっかく「鎌倉文学館交差点」という立地にあるのですから。


文学館は、旧前田藩の洋館で、ちょうどたい焼き生誕の頃に、

建てられた赴きある建築です。

かの、三島由紀夫もその美しさにほれ込み、

「春の雪」という短編のモデルにもしたそうです。

何度も映画化された作品で、

04年にも妻夫木くん主演で映画化されましたね。



なみへいのアイテムも、時代を経た一点もの。


少しずつご紹介したいと思います。

この真っ赤な絨毯は、

知り合いのインテリア会社の社長に

譲っていただいたものですが、

世界でも有数の歴史あるドイツの絨毯専門店のもの。



なみへい、お店の小物たち_a0145471_23302415.jpg




喫茶スペースは、

気取り無く、ぎこちないながらも

モダンを取り入れようとした昔の日本のレトロな空間。



僕はこの、当時、初めて西洋の美に触れ、

それでも日本人の感性で

自分たちのオリジナルに融合させてしまえる、

この感じが好きなんです。



ちなみに写真は座敷ではありません。

明日には丸椅子と別珍の椅子が。

その前にどうしも独り占めしたかったから。


真っ赤な絨毯にクリスマスを感じた瞬間。



それでは、また明日。
# by taiyaki-namihei | 2009-12-24 23:42 | なみへいについて | Comments(0)

なみへい、危機一髪。

らっしゃい!

鎌倉 たい焼き なみへい 濱田紳吾です。



今頃街中はクリスマスで華やいでいるんだろうなぁ・・・。

僕は、なみへいの準備に忙しく、

クリスマス色の街に出ること今年は無いのかな、

と思うと、少しさびしい。


さて・・・。


今日、今だから告白しますが。


ここ数日、眠れませんでした。


ここにきて、頭を悩ませる問題がおきまして、

年内開店できないんじゃないか、と

真剣に追い詰められておりました。




今日、さきほどで、

なんとか見通しがつきそうです。




よかったぁぁぁ。



僕にとっては最高のクリスマスプレゼントだ。




ということで、改めまして、オープンの日取り、





2009・12/31・プレオープン


2010・1/1
なみへい
グランドオープン 





と、
決定いたしました。

ちなみに。

元旦から満月!

そして、なみへいのオープン!

来年・・・縁起よさそうでしょ?




それでは、今日はこのへんで。



ほぼ完成した喫茶ルームより。

なみへい、危機一髪。_a0145471_22474058.jpg

# by taiyaki-namihei | 2009-12-23 22:49 | なみへいについて | Comments(0)

およげ!なみへい!

いらっしゃい!

鎌倉 たい焼き なみへい 濱田紳吾です。


今日は、僕にとって嬉しいサプライズがありました。


まずは、このポエムから・・・。



☆ ★ ☆ ★ ☆ ★

「お前には無理だよ」という人の言うことを聞いてはいけない。

・・・

君の人生を考えることができるのは君だけだ。
君の夢が何であれ、それに向かっていくんだ。
君は幸せになるために生まれてきたんだから…

☆ ★ ☆ ★ ☆ ★



僕が21歳くらいの、やりたいことが定めきれず、

どうしようもなかった頃、

僕が影響を受けたクリエイターの方から

いただいたメッセージです。



僕もいつか、

こういう・・・インディペンデントな・・・

自分に自由自在な・・・

そんな大人になりたい、



そう思い、今日までがんばってきました。



あれから僕は、

やりたいことだけやらせてもらって、

夢みたいな場所で、

夢みたいに店を構えようとしている。

そして、今日、今に至っている。




そのクリエイターの方とは

ここ2年ほどお会いしていなかったのですが、

鎌倉へ転居されたことだけは耳にしていて。



実は僕自身、

今、店作りで納得できていない点もあり、

親しい人や恩師に納得のいかない状態で

店を見ていただくことに非常に抵抗があり、

開店のお知らせをしかねている状況で、

大変歯がゆい思いでいっぱいでした。





それが・・・。






今日の午後、用事があり

家から店まで自転車で急いでいたら。



『濱田くん!!』



と。



振り返ると、

そこにその方がいらっしゃったのです・・・。



なみへい開店のうわさはすでに伝え聞かれ、

ご存知で、このブログも見てくださったそうです。




ただただ、恐縮してしまった。



そして、こうおっしゃった。



”お正月に、こっそり行くつもりだったよ。” と。



ますます、言葉が出なくなって、

ただただ頭を下げ、見送った。



そして、

あなたのくれたメッセージが常に支えてくれました、と

心が何度も繰り返していた。




当時、僕はファッション系のモデルアルバイトをしていて、

その方から仕事をいただき、

東京・原宿でともに時を過ごした時期があり、

時過ぎて、この鎌倉の地で、立ち話とはいえ、

シェアした、しばしの時間。

なんとも不思議で感慨深いものがありました・・・。





ありがとうございます。





およげ!なみへい!_a0145471_22542783.jpg




前を向きながらも、悩んでた頃の僕。

あの頃の僕が今の僕をのぞき見したら、

どう思ったかな・・・。
# by taiyaki-namihei | 2009-12-21 22:57 | なみへいについて | Comments(2)

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