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鎌倉・由比ヶ浜の『みんなの駄菓子屋』なみへい。


by taiyaki-namihei

なみへい、おおいに悩む

らっしゃい!

鎌倉 たい焼き なみへい 濱田紳吾です。



こんな時間に、たい焼きを食べ過ぎてるのは、

日本中でも僕だけでしょう。



なぜ食べ過ぎかというと。


実は、ここにきて、たい焼き生地の試作を

しなおさなくてはいけない事態が。


理由は。


今年は、



国産小麦の大凶作。




僕は仮にも天然酵母のパンと

フランス菓子の修行をした上で、

あえてたい焼き職人の道を選んだ。



パン職人は、誰よりも小麦の特性を知ってなきゃいけないし、

洋菓子職人、つまりパティシエとは、

「粉を扱う人」という意味。

そんな僕が自分のたい焼きを立ち上げるのだから、

数種類のうまい粉をブレンドして、

老若男女、あつあつも、少し冷めるも、

旨いたい焼き生地を開発して、


「私はここの生地が好きなのよね!」

と言っていただけるくらいのものを・・。

と、かねてより用意していた粉のレシピがあった。



が。



今週になって、そのうまみの鍵を握る粉が、

来年の収穫期まで手に入らないことがわかった。


つまり、売り切れ。

その粉は、うまみが強いことから、高級なうどん店などで、

使われており、老舗店などが買い占めてしまったようだ。

僕のような新規参入店はあえなく断られてしまった。



悲しい。。



そんなことは言ってられないので、

手に入る一番良質な粉を試して、作り続けていた。

そして、なんとか、オープンに間に合うように、

今、レシピを配合し終えたところ。

明日の朝一番で、その粉を発注しようと思っている。



たい焼き屋で、粉のことでここまで悩んでいるのは僕くらいだろう、


なぜなら、大半のたい焼き屋が、現在、

すでに配合済みのミックス粉を使っているのが実情だ。


ミックス粉は、職人でなくても焼きあがる手軽な粉ではあるが、

さっくり感を出すためのショートニング、保湿目的の不要な脂分、

生地を持ち上げるためのベーキングパウダー、

そして、結構な量の乳化材、さらに正体不明の化学物質が入っている。


そして、さらに悲しいのは、そんなことを知らないで、

たい焼き界の多くの人間が、たい焼きを焼いている、ということだ。

僕もいろんな店や業者に聞いてみた。

「これはなにが入っているんですか?」と。

すると、企業秘密といって答えが無いことも多い。


たとえば、粉の銘柄などを秘密とするのは、よいと思うが、

食の安全性が問われている時代、

お客様に中身が答えられない、あるいは、

作り手が中身を把握していないということは、

僕は許されないと思う。

実は、僕自身、軽度ではあるが、

食物アレルギー持ちだ。


だから、素材の違いは、すごく敏感に感じてしまったりする。

以前は、自由に食べれなくて、不便だな、厄介だな、と思ったりもした。

なんせ、菓子職人なのに、試食できなかったりするわけだから。

しかし、いろいろ原因を調べていくと、僕の場合、

食品そのもののアレルギーでなく、ポストハーベストや、添加物に反応して、

アレルギーが出ていることがわかった。

自分自身が、バロメータになれる、

安全なお菓子の開発こそ、僕の天職かもしれない、

と、前向きな思いになった。

だから、ストレートな味の探求に僕はとても貪欲だ。


農作物の状況は予告無く変化する。

来年の作物の状況は、当然今年と違う。

変化を恐れず、
常に商品開発に精進していきたい。
# by taiyaki-namihei | 2009-12-26 02:30 | なみへいについて | Comments(0)

なみへい、お店の小物たち

いらっしゃい!

鎌倉 たい焼き なみへい 濱田紳吾です。

今日はクリスマス・イブ。

この日になると、パティシエ修行時代の思い出が・・・。

仮眠を2時間くらいして、働きづめのラボ生活。

何千台もクリスマスケーキを作ったりもしました。

日本中のみんながお菓子に注目してくれる、

ひとつのケーキを分け合う、

そんな日本のクリスマスは、

ほのぼのしていて、いいものですね。




我が家にもサンタさんが。

なみへい、お店の小物たち_a0145471_2364290.jpg







明日には、なみへい店内も完成します。

急ピッチの作業も、どんどんこなしてくださった、

現場のみなさま、本当にありがとうございます。


明日には家具など出揃います。


店内の家具や調度品・インテリアのコンセプト。


それは、

たい焼きが誕生した大正ロマンの頃から、

成長し続けた昭和にかけての古きよき昔懐かしさ。


せっかく、たい焼き100周年の

記念すべき年にオープンするのですから。



そして・・・せっかく「鎌倉文学館交差点」という立地にあるのですから。


文学館は、旧前田藩の洋館で、ちょうどたい焼き生誕の頃に、

建てられた赴きある建築です。

かの、三島由紀夫もその美しさにほれ込み、

「春の雪」という短編のモデルにもしたそうです。

何度も映画化された作品で、

04年にも妻夫木くん主演で映画化されましたね。



なみへいのアイテムも、時代を経た一点もの。


少しずつご紹介したいと思います。

この真っ赤な絨毯は、

知り合いのインテリア会社の社長に

譲っていただいたものですが、

世界でも有数の歴史あるドイツの絨毯専門店のもの。



なみへい、お店の小物たち_a0145471_23302415.jpg




喫茶スペースは、

気取り無く、ぎこちないながらも

モダンを取り入れようとした昔の日本のレトロな空間。



僕はこの、当時、初めて西洋の美に触れ、

それでも日本人の感性で

自分たちのオリジナルに融合させてしまえる、

この感じが好きなんです。



ちなみに写真は座敷ではありません。

明日には丸椅子と別珍の椅子が。

その前にどうしも独り占めしたかったから。


真っ赤な絨毯にクリスマスを感じた瞬間。



それでは、また明日。
# by taiyaki-namihei | 2009-12-24 23:42 | なみへいについて | Comments(0)

なみへい、危機一髪。

らっしゃい!

鎌倉 たい焼き なみへい 濱田紳吾です。



今頃街中はクリスマスで華やいでいるんだろうなぁ・・・。

僕は、なみへいの準備に忙しく、

クリスマス色の街に出ること今年は無いのかな、

と思うと、少しさびしい。


さて・・・。


今日、今だから告白しますが。


ここ数日、眠れませんでした。


ここにきて、頭を悩ませる問題がおきまして、

年内開店できないんじゃないか、と

真剣に追い詰められておりました。




今日、さきほどで、

なんとか見通しがつきそうです。




よかったぁぁぁ。



僕にとっては最高のクリスマスプレゼントだ。




ということで、改めまして、オープンの日取り、





2009・12/31・プレオープン


2010・1/1
なみへい
グランドオープン 





と、
決定いたしました。

ちなみに。

元旦から満月!

そして、なみへいのオープン!

来年・・・縁起よさそうでしょ?




それでは、今日はこのへんで。



ほぼ完成した喫茶ルームより。

なみへい、危機一髪。_a0145471_22474058.jpg

# by taiyaki-namihei | 2009-12-23 22:49 | なみへいについて | Comments(0)

およげ!なみへい!

いらっしゃい!

鎌倉 たい焼き なみへい 濱田紳吾です。


今日は、僕にとって嬉しいサプライズがありました。


まずは、このポエムから・・・。



☆ ★ ☆ ★ ☆ ★

「お前には無理だよ」という人の言うことを聞いてはいけない。

・・・

君の人生を考えることができるのは君だけだ。
君の夢が何であれ、それに向かっていくんだ。
君は幸せになるために生まれてきたんだから…

☆ ★ ☆ ★ ☆ ★



僕が21歳くらいの、やりたいことが定めきれず、

どうしようもなかった頃、

僕が影響を受けたクリエイターの方から

いただいたメッセージです。



僕もいつか、

こういう・・・インディペンデントな・・・

自分に自由自在な・・・

そんな大人になりたい、



そう思い、今日までがんばってきました。



あれから僕は、

やりたいことだけやらせてもらって、

夢みたいな場所で、

夢みたいに店を構えようとしている。

そして、今日、今に至っている。




そのクリエイターの方とは

ここ2年ほどお会いしていなかったのですが、

鎌倉へ転居されたことだけは耳にしていて。



実は僕自身、

今、店作りで納得できていない点もあり、

親しい人や恩師に納得のいかない状態で

店を見ていただくことに非常に抵抗があり、

開店のお知らせをしかねている状況で、

大変歯がゆい思いでいっぱいでした。





それが・・・。






今日の午後、用事があり

家から店まで自転車で急いでいたら。



『濱田くん!!』



と。



振り返ると、

そこにその方がいらっしゃったのです・・・。



なみへい開店のうわさはすでに伝え聞かれ、

ご存知で、このブログも見てくださったそうです。




ただただ、恐縮してしまった。



そして、こうおっしゃった。



”お正月に、こっそり行くつもりだったよ。” と。



ますます、言葉が出なくなって、

ただただ頭を下げ、見送った。



そして、

あなたのくれたメッセージが常に支えてくれました、と

心が何度も繰り返していた。




当時、僕はファッション系のモデルアルバイトをしていて、

その方から仕事をいただき、

東京・原宿でともに時を過ごした時期があり、

時過ぎて、この鎌倉の地で、立ち話とはいえ、

シェアした、しばしの時間。

なんとも不思議で感慨深いものがありました・・・。





ありがとうございます。





およげ!なみへい!_a0145471_22542783.jpg




前を向きながらも、悩んでた頃の僕。

あの頃の僕が今の僕をのぞき見したら、

どう思ったかな・・・。
# by taiyaki-namihei | 2009-12-21 22:57 | なみへいについて | Comments(2)

最初の一匹

鎌倉 たい焼き なみへい 濱田紳吾です。

ついに・・・


注文していた

たい焼き用の鋳型が完成しました!!

厨房屋さん用語では、

『たい焼き本職用』


今では”天然物”一丁焼き用の

たい焼き職人も少なくなったので、

焼き台と鋳型も注文から完成まで

しばらく時間がかかります。

本当は、なみへいオリジナルの鋳型を

特注で製作したかったのですが、

まず、鋳型の見本となる木製の原型を

彫り師の職人さんに彫っていただくだけで、

約40万円かかります。


そして、そこからオリジナルの型を起こして

鋳型を作るのに、50~70万円・・・。

職人さんの質にこだわると、

さらに高額になってしまいます。

予算に限りある中での今回の独立。

オリジナルの型は諦めざるを得ませんでしたが、

将来余裕ができたら、ぜひ、日本一男前な

鯛の鋳型でたい焼きを焼こうと思います。



そんなわけで、既存の型の中から選んだのですが、

いわゆる薄っぺらい薄焼きたい焼きとは違う、

”懐の深い男前”の型にしたのです。



そして、最初の一匹を焼いてみました。




最初の一匹_a0145471_1524057.jpg





新品の型は、油が染み込まず、

焼きあがっても型から出てこなかったり、

火の通りが不均一だったり。

最初の一匹、といっても、

この子の前に、2・3匹、

型を慣らすための

”たい焼きになれなかった子たち”

がいてくれたからこそ、

こうやって男前が生まれてきてくれたのです。


僕は、どうしてもこの子達を

処分することが出来なくて、

今朝一番、ほうじ茶と一緒にいただきました。



これが、最高の供養になりますように、

次はおいしいたい焼きになって世に出ますように、

たい焼きは生きた農作物や家畜などではなく、

すでに収穫された穀類などを使って作るものですが、

僕たち職人が食べ物としての息吹を与えることで、

食べ物としての命が灯ると、僕は考えています。



僕にとっては、大げさかもしれませんが、

子ども同様の存在です。


僕は、”食べもの”と”食べられるもの”は

まったく別物と考えています。

僕の修行した浪花家のしおりに、


「真心のこもっていない料理は、食べ物ではなくエサである。」



という土井勝氏のお言葉があります。

まったく同感です。

これは、およげ!たい焼きくんのモデルにもなった、

浪花家3代目に、入門2日目にいただいたお言葉でもあり、

これが僕のたい焼き職人として

一番大切にしている言葉です。



かの和食の大家、道場六三郎さんも同じことをおっしゃっています。



『技術(わざ)も無い、知恵も無い、
あるのはただ、愛情だけ』




(一言一句同じ、かどうか自信がありませんが、
このお言葉であったと記憶しております。)

もちろん、先生が技術が無いわけがありません。

素材やその他知識に関しても熟知されてらっしゃるでしょう。

これは、いくら腕が上がろうと、

素材や技術が第一義にくるのではなく、

料理人の愛こそ最も大切なのだ、と

ただただ強調されていらっしゃるのだと思います。



たい焼き職人として、

この最初の一匹が出てきたことを忘れることなく、

思いの詰まった、日本の文化の詰まった、

鎌倉らしいたい焼きを、

僕はいつまでも焼き続けたいと想う。
# by taiyaki-namihei | 2009-12-20 15:31 | Comments(0)

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