本日定休日 お盆の日に・・・思ったこと・思い出したこと。
こんばんは!
(そして、おはようございます。)
鎌倉 一丁焼き たい焼き なみへい 濱田紳吾です。
今日は月曜・定休日です。
8/23(月)~8/31(火)まで、夏休みをいただきます。
ということで、8月もあと一週間の営業です・・・
思えば、元旦にオープンして以来、
随分といろいろなメニューにチャレンジしてきました・・・
先日、おじさんのお客様に
「おにいちゃん、
この店は、アイスもおいしいし、
カキ氷もおいしいけど、
たい焼きもイケるね!!」
と言われてしまいました・・・。
もともと・・・
開店してしばらく経ったら、
今のようにちょこっとちょこっとずつ、
気軽なパンやお茶菓子を売ろうと思っていて・・・
でも、手焼きたい焼きという柱をはっきりさせたかったから
お店の名前を”たい焼き なみへい”にした。
逆に僕は
鎌倉・長谷にある商店街の
近所の駄菓子屋にしたかったので
”たい焼き なみへい”という屋号だと
観光客相手にビジネスライクな
たい焼き屋がオープンするのだろう
という風に思われはしないか
それがとても心配だったので
ある意味、このおじさんのような誤解は
うれしくもあり、僕的にはどちらかというと
ウエルカムなとんちんかんだ。
いや、とんちんかんかどうか決めるのは
お客さまのほうだ、と、
ちゃんと謙虚に思っている。
意外と
焼きそばファンのお客様、
アイスクリームだけ食べて帰る親子連れの方々、
カキ氷だけをお召し上がりになる方などなど・・・
結構そんなお客さまも多いのだ。
お盆ということもあり、
5月に亡くなった”おやじさん”こと、
浪花家総本店の3代目のことを思い出していた。
おやじさんもよく言っていた
”(うちで)一番うまいのはたい焼きで、
その次が焼きそばで
その次がカキ氷だ!!”
と。
そして、その順番は、その時々で微妙に変わり、
焼きそばをお客さんに誉められれば
”そうだよ!!たい焼きよりも焼きそばがうまいんだよ!!”
と、無邪気に喜んでいらした。
僕は
このやり取りにおおいに学んだのだった。
それまでパンや洋菓子を一生懸命売ってきて、
また作ってきて、もしかしたら
自分が一番取り入れなければいけない
材料があるとしたら、
お客様の想いや、思い入れを
汲み取って、さりげないやり取りの中に
相手のニーズにあわせて
「やっぱりよかった!!」
と思っていいただくことに
専心すること。
おやじさんに会いにきて
うれしそうに満足そうに
お帰りになるお客様を見ていて
僕は心からそう思った。
昨日は終戦記念日でしたね。
おやじさんは
戦争で一度は寸断された
たい焼きの歴史を
終戦と同時に再興した。
戦争から戻られると何よりも先に
地中深くに用心深く隠してあった鋳型を掘り起こし
すでに昭和初期、
駄菓子の花形であった
たい焼きの栄光を
鼻にかけることもなく
リアカーを引くことから・・・
文字通り一から
戦後のたい焼き復興に
一心不乱に尽力された。
戦後、
”甘いものは、みんなが平和になれるからよぉ”
と材料がない時分、いかに工夫して
おいしいたい焼きを作る工夫をなさっていたかという
お話を伺ったことを思い出すと・・・
小さな小さな・・・
たとえば・・・
〇〇産の何々は・・・
的な会話は野暮ったく、
おやっさんのように
人間力で真っ向勝負できないやつの
小技といわれても
仕方ないなぁ、と思う。
そして
平成の店々に概して足りないものは
店主たちのこういう部分ではないか・・・。
世界中からよい材料を取り寄せられる
インターネットで簡単に調べ物ができる
逆も 然りインタ-ネットで、
安易なレベルの店の情報は
広まりやすくなった。
しかし、
人が・・・
お客さまが・・・
一番求めていらっしゃるもの
それは・・・
おやじさんの振りまいていた
魅力のようなものであり・・・
それを便利な形でなく
(つまりネットで簡単に手に入るような)
じっくりじわじわと
感じながら手に入れたいのである。
それが私たちの生きている
証のひとつなのだろう。
やはり、生と死を目の当たりにした
戦争を経て再興されたから
力強いパワーなのだろうか。
おやじさんは本当に小柄な
華奢な方でいらっしゃった。
「お前は体格も問題ないし
顔もいいから近衛兵だな!」
僕にそんなことを言っていた。
若い僕はそれを聞いて
生まれて初めて、
戦争に行って戻ってきた方と
同じ職場にいるんだなぁ・・・
と感慨深かった。
華麗に鋳型を操り、
誰も真似のできない
スピードと技術で
(おそらく)1000万匹以上の
手焼きたい焼きを一つ一つ焼き上げた
おやじさん。
戦後の何もない時代に
鋳型に薄く粉をひいて・・・あんこをのせて・・
あっという間にばりっとした
たい焼きが出てくるものだから
きっとそれは・・・
鮮やかに・・
白鳩飛び出す奇術を
見ているのと同じくらい
迫力があったことだろう。
「夏は鎌倉のサナトリウムにいってたなぁ・・・
稲村ガ崎のあたりでよぉ。」
少年時代をよく過ごされた鎌倉に
お盆だから・・・
チラッと見てくれてないかなぁ、
そんなことを期待しながら
昨日、大変な猛暑だったが
しみじみと・・・
僕はたい焼きを焼いていた。
おやっさん・・・
おかげさまでなんとか開店以来やってます。
それなりの苦労もしました・・・
ここ半年で少し大人にもなり、かなり老け、
時に
「おじちゃん!!」
と呼ばれるようになりましたが・・
まだ近衛兵・・・
イケますかね・・・
たい焼きはみごとに平和の象徴となりました。
たい焼きの包みを開いただけで
みんなほっこり・・します。
ありがとうおやじさん。
いつまでもたい焼き界を見守っててください。
(そして、おはようございます。)
鎌倉 一丁焼き たい焼き なみへい 濱田紳吾です。
今日は月曜・定休日です。
8/23(月)~8/31(火)まで、夏休みをいただきます。
ということで、8月もあと一週間の営業です・・・
思えば、元旦にオープンして以来、
随分といろいろなメニューにチャレンジしてきました・・・
先日、おじさんのお客様に
「おにいちゃん、
この店は、アイスもおいしいし、
カキ氷もおいしいけど、
たい焼きもイケるね!!」
と言われてしまいました・・・。
もともと・・・
開店してしばらく経ったら、
今のようにちょこっとちょこっとずつ、
気軽なパンやお茶菓子を売ろうと思っていて・・・
でも、手焼きたい焼きという柱をはっきりさせたかったから
お店の名前を”たい焼き なみへい”にした。
逆に僕は
鎌倉・長谷にある商店街の
近所の駄菓子屋にしたかったので
”たい焼き なみへい”という屋号だと
観光客相手にビジネスライクな
たい焼き屋がオープンするのだろう
という風に思われはしないか
それがとても心配だったので
ある意味、このおじさんのような誤解は
うれしくもあり、僕的にはどちらかというと
ウエルカムなとんちんかんだ。
いや、とんちんかんかどうか決めるのは
お客さまのほうだ、と、
ちゃんと謙虚に思っている。
意外と
焼きそばファンのお客様、
アイスクリームだけ食べて帰る親子連れの方々、
カキ氷だけをお召し上がりになる方などなど・・・
結構そんなお客さまも多いのだ。
お盆ということもあり、
5月に亡くなった”おやじさん”こと、
浪花家総本店の3代目のことを思い出していた。
おやじさんもよく言っていた
”(うちで)一番うまいのはたい焼きで、
その次が焼きそばで
その次がカキ氷だ!!”
と。
そして、その順番は、その時々で微妙に変わり、
焼きそばをお客さんに誉められれば
”そうだよ!!たい焼きよりも焼きそばがうまいんだよ!!”
と、無邪気に喜んでいらした。
僕は
このやり取りにおおいに学んだのだった。
それまでパンや洋菓子を一生懸命売ってきて、
また作ってきて、もしかしたら
自分が一番取り入れなければいけない
材料があるとしたら、
お客様の想いや、思い入れを
汲み取って、さりげないやり取りの中に
相手のニーズにあわせて
「やっぱりよかった!!」
と思っていいただくことに
専心すること。
おやじさんに会いにきて
うれしそうに満足そうに
お帰りになるお客様を見ていて
僕は心からそう思った。
昨日は終戦記念日でしたね。
おやじさんは
戦争で一度は寸断された
たい焼きの歴史を
終戦と同時に再興した。
戦争から戻られると何よりも先に
地中深くに用心深く隠してあった鋳型を掘り起こし
すでに昭和初期、
駄菓子の花形であった
たい焼きの栄光を
鼻にかけることもなく
リアカーを引くことから・・・
文字通り一から
戦後のたい焼き復興に
一心不乱に尽力された。
戦後、
”甘いものは、みんなが平和になれるからよぉ”
と材料がない時分、いかに工夫して
おいしいたい焼きを作る工夫をなさっていたかという
お話を伺ったことを思い出すと・・・
小さな小さな・・・
たとえば・・・
〇〇産の何々は・・・
的な会話は野暮ったく、
おやっさんのように
人間力で真っ向勝負できないやつの
小技といわれても
仕方ないなぁ、と思う。
そして
平成の店々に概して足りないものは
店主たちのこういう部分ではないか・・・。
世界中からよい材料を取り寄せられる
インターネットで簡単に調べ物ができる
逆も 然りインタ-ネットで、
安易なレベルの店の情報は
広まりやすくなった。
しかし、
人が・・・
お客さまが・・・
一番求めていらっしゃるもの
それは・・・
おやじさんの振りまいていた
魅力のようなものであり・・・
それを便利な形でなく
(つまりネットで簡単に手に入るような)
じっくりじわじわと
感じながら手に入れたいのである。
それが私たちの生きている
証のひとつなのだろう。
やはり、生と死を目の当たりにした
戦争を経て再興されたから
力強いパワーなのだろうか。
おやじさんは本当に小柄な
華奢な方でいらっしゃった。
「お前は体格も問題ないし
顔もいいから近衛兵だな!」
僕にそんなことを言っていた。
若い僕はそれを聞いて
生まれて初めて、
戦争に行って戻ってきた方と
同じ職場にいるんだなぁ・・・
と感慨深かった。
華麗に鋳型を操り、
誰も真似のできない
スピードと技術で
(おそらく)1000万匹以上の
手焼きたい焼きを一つ一つ焼き上げた
おやじさん。
戦後の何もない時代に
鋳型に薄く粉をひいて・・・あんこをのせて・・
あっという間にばりっとした
たい焼きが出てくるものだから
きっとそれは・・・
鮮やかに・・
白鳩飛び出す奇術を
見ているのと同じくらい
迫力があったことだろう。
「夏は鎌倉のサナトリウムにいってたなぁ・・・
稲村ガ崎のあたりでよぉ。」
少年時代をよく過ごされた鎌倉に
お盆だから・・・
チラッと見てくれてないかなぁ、
そんなことを期待しながら
昨日、大変な猛暑だったが
しみじみと・・・
僕はたい焼きを焼いていた。
おやっさん・・・
おかげさまでなんとか開店以来やってます。
それなりの苦労もしました・・・
ここ半年で少し大人にもなり、かなり老け、
時に
「おじちゃん!!」
と呼ばれるようになりましたが・・
まだ近衛兵・・・
イケますかね・・・
たい焼きはみごとに平和の象徴となりました。
たい焼きの包みを開いただけで
みんなほっこり・・します。
ありがとうおやじさん。
いつまでもたい焼き界を見守っててください。
by taiyaki-namihei
| 2010-08-16 01:44
| なみへいコラム
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